高等教育共創コンソーシアム和歌山は和歌山の知的資源を集結した地域社会への幅広い貢献を目指します。

大学等地域貢献促進事業研究テーマ提案一覧(平成21年度)

研究テーマ1「過疎高齢化集落における現状と課題の把握」

(テーマ選定理由)

過疎地域に存在する集落は農林水産業の場であるとともに、地域伝統文化の継承や森林保全など、様々な機能を有している。

しかし、本県の過疎化は深刻な状況にあり、人口の減少・高齢化の進行に伴う生活扶助機能の低下や生活交通手段の不足、森林の荒廃、耕作放棄地の増加など、様々な課題を抱えている。

これらの課題を地域住民への聞き取りにより具体的に調査・整理するとともに、地域住民が自ら取り組める解決策を含めた対策を検討する必要がある。

研究テーマ2「一般廃棄物の減量化及びリサイクル率の向上」

(テーマ選定理由)

本県は、一般廃棄物の排出量が多くリサイクル率も低水準であり、特に排出量の半数以上を占める生ごみの減量化とリサイクル率の向上が課題である。

しかし、一般廃棄物処理は市町村業務であり、市町村により取組が異なる。ほとんどの市町村においては、ごみ処理の有料化や家庭用コンポスト購入補助等、何らかの取組がなされているが、依然として排出量が減少しない状況にある。

県内の市町村の実情を踏まえて、市町村がごみの減量化及びリサイクル率の向上を図るために効果的な方策(エコフィードや堆肥化、有料化の効果等)について研究が必要である。

研究テーマ3「企業の大規模災害対策」

(テーマ選定理由)

企業が災害等の緊急事態にあった場合に適切な対策をとっていなければ、「顧客の他者への流出」、「マーケットシェアの低下」、「企業評価の低下」等による倒産などの事態が生じ、県内の産業が停滞する恐れがある。

このような事態に備える計画として「事業継続計画(BCP)」があるが、県内、特に中小企業においてはあまり普及していない状況にある。

本県においては東南海・南海地震の発生が確実視されていることから、災害時に企業活動を中断させない、また、いかに早く企業活動を復旧させるかといった方法・手段の確立は重要である。

研究テーマ4「小・中学校における学力の向上」

(テーマ選定理由)

本県の児童・生徒における学力・学習状況については、基礎的・基本的な事項に関しては概ね満足できる状況にあるものの、知識や技能を活用する力や学習意欲に課題が見られる。

しかし、各校においては、学力の定着状況や教科等の指導内容に係る課題を把握することが困難であり、学力向上にとって大きな課題となっている。

そこで、小学校(高学年)及び中学校の主要教科について、内容・領域ごとや単元ごとの学力の定着状況を確認できる評価方法の確立や、課題分析方法のモデル構築をはじめ、学力向上に繋がる施策が必要である。

研究テーマ5「地域福祉の充実」

(テーマ選定理由)

現代の社会は、住民と地域社会の関わりが薄れ地域の相互扶助機能が弱体化することにより、子育てや介護に伴うストレスの増大や一人暮らし高齢者の孤独死増加など、様々な問題を抱えている。

地域住民の誰もが安心して生活できるよう、地域のつながりの再構築や住民相互による支え合い、特に高齢者や障害者が地域で生活を続けていくための支援の充実が必要となっている。

そこで、市町村における地域福祉計画策定を促進するとともに、地域福祉充実における課題の分析と施策の検討が必要である。

研究テーマ6「本県特産品を用いた新たな産業の創出」

(テーマ選定理由)

本県では、温州ミカン、梅、樫、タチウオ、生マグロが全国1・2位を争う生産・水揚量を誇るなど、農林水産資源に恵まれた地域であるが、果実の国内消費の減少、輸入農作物の増加、漁獲量の減少、燃油の高騰などにより、所得の減少と不安定化を招いている。

また、スギ・ヒノキなどの森林資源についても、木材価格の低下等により、林業収益の悪化が進んでいる。

そこで、県内特産品の販売促進を図るとともに、特産品を原材料とした特色ある加工品等を開発することで、新たな産業を創出し、農林水産業の安定化を図る必要がある。

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